January 25, 2004

新しいプロジェクトにどう??

経済がグローバル化する昨今、企業の社会責任が問われています。
そこで、プロジェクトにCSRなんでいかがですか?

http://www.asuinternational.com/csr.html

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 「企業の社会的責任」や「企業の社会に対する責任」と訳されているCSR(Corporate Social Responsibility)だが、責任という言葉が持つ義務や責務というニュアンスから、「また新しい仕事が増える」「コストがかかる」といった企業の反応が多い。また「創業当時から当たり前にやってきているから特に何も新しいことをするつもりはない」という意見もある。もちろん、CSRというものを深く理解した上で、日常的な企業活動に織り込まれているのであれば、それに越したことはない。しかし、この考え方に対する認識が足りずに誤解するとたいへんである。
 CSRという動きは今後、企業の存続に対してより厳しい要求を突きつけてくる可能性がある。「その重要性に気づく頃にはすでに勝敗は決まっている」ともいわれる。言い換えれば、環境問題対策と似た性質を持っているともいえるし、環境問題対策そのものもCSRの一部と考えられている。CSRを良く知ること。その上で、これをどう捉えるか。この連載では、CSRが「コスト」や「業務負担の増加」ではなく、実は企業をより強くするための武器になりうることを紹介していきたい。


 そもそも、企業というものは社会の一部であり、社会に役立つことによってのみ成り立つ存在だ。あなたの会社の理念や綱領にもそう書かれているのではないだろうか。
 その根底には当然、社会と企業との信頼という絆を前提としているはずだ。しかし、今やそこに大きなギャップがあるように感じる。全ての企業人は同時に社会における生活者であるが、企業人としての視点と生活者としての視点は同じレベルにあるだろうか。自分の勤めている会社を一人の生活者として信頼できない人も少なくないかもしれない。もはや売上高や従業員数などの企業規模が信頼の指標になり得ないことは誰もが知っている。企業不信の表現として「顔が見えない」という言葉も多く見かける。果たして企業はどうすれば信頼を得られるのか。


 「CSRの訳を企業の社会的“信頼度”と訳してみてはどうか」と提案するのはGRI理事の後藤敏彦氏。たしかに Responsibility には、信頼や信頼性といった意味がある。“責任”という言葉からは「責任を果たすか、果たさないか」という2つの状態のみが連想されるが、“信頼度”はアナログで連続性のある状態がイメージできる。連載が進むにつれ明らかになるはずだが、CSRは「これこれをやっていればOK」という規制遵守的でデジタルな○か×かではなく、他と比較してより高いか低いかといった比較可能なものと捉えるべきである。後藤氏の提案はCSRの本質に迫るものといえる。本稿では、便宜上“CSR”という表記を用いるが、“企業の社会的信頼度”と読み替えていただければと思う。


 「CSRとは何か」を考える前に「CSRとは何でないのか」を議論してみたい。(社)経済同友会が2003年3月にまとめた『「市場の進化」と社会的責任経営』という企業白書がある。CSRについて非常に良くまとまっており、A4で220ページを超える冊子だが、PDFで無償配布している。ぜひ入手すべき参考文献である(連絡先などは後述の「読んでおきたい参考文献」参照)。同白書に「わが国における典型的考え方」としてあがっている3点をまず見て欲しい。あなたの考えはいずれかに当てはまっていないだろうか。


((社)経済同友会『「市場の進化」と社会的責任経営』P.7より引用)

 同白書は以上3点を「いずれもCSRの一部であるが、その本質を表していない」と断じている。つまり、1は「企業の持つ経済的責任を主(社会的責任を従)」と考え、2は「CSRをコスト、フィランソロピー」と考え、3は「CSRを義務的取り組み、法令遵守」と考えているがいずれもではないということである。確かに上記のような考え方をしている企業人は多い。「今は不況で余裕がないからCSRなんてできない」という言葉も良く聞く。私自身、新聞雑誌などで言葉だけを知っていた時期は同じようなイメージを持っていた。しかしそうではないのだ。既成概念にとらわれず、一旦取り払ったところからCSRに向き合っていただきたい。

 では、いったいCSRとは何か。
 同白書はその答として「CSRの本質」3点をあげている。


CSRは、社会の持続可能な発展とともに、企業の持続的な価値創造や競争力向上にも結び付く。その意味で、企業活動の経済的側面と社会・人間的側面は「主」と「従」の関係ではなく、両社は一体のものとして考えられている。


CSRは、事業の中核に位置付けるべき取り組みであり、企業の持続的発展に向けた「投資」である。


CSRは、コンプライアンス(法令・倫理等遵守)以上の自主的な取り組みである。


((社)経済同友会『「市場の進化」と社会的責任経営』P.7より引用)


 また、麗澤大学の高巌教授らによる『企業の社会的責任』(日本規格協会)には、「CSRとは、企業が、市民、地域、及び、社会を利するような形で、経済上、環境上、社会上の問題に取り組む場合のバランスのとれたアプローチということができよう(P.10)」とある。

 これだけの説明では「具体的に何をすればよいのか?」という質問が出そうである。しかし、よく考えると人間関係においても信頼を得るためにどうすれば良いのかというのは簡単に答えられるものではない。日常的な生活の中での他人との関わりから信頼は生まれてくるはず。具体的な何かをしたからといって必ず信頼が得られるとも限らない。高教授も「CSRとは実際に何を指すのか、何に対応しなければならないのかという具体的な定義は、ほとんど不可能であると考えている。なぜならばCSRは、社会または市場との関係においてその内容が決まってくるものだからである。(『企業の社会的責任』P.11)」と書いている。


 このようにCSRは、これまで企業が進めてきた環境問題と比べて具体的な課題がわかりにくいという特徴がある。そのため、どうしても人によって考え方に違いが出てくる。信頼を得るべき相手である“社会”には様々な立場があるがそのすべてに対応しようとすると、矛盾が生じてくる場合もある。ある人にとって都合が良いことが別の人にとって不都合であることは良くあることだ。それらをバランス良くそしてケースバイケースで考える必要がある。高度なバランス感覚と判断力・決断力を要するのだ。これはCSRの難しさともいえるが、逆に言えば面白さでもある。どこを探しても答のないこと、他人にとって最良の判断が自分にとってはそうではないことをまず認識して欲しい。難題を解くためのキーワードは、社会との対話である。ステークホルダーとの継続的で密度の高いコミュニケーションによってのみ何をすべきかという答が得られ、また、その対話の過程そのものが信頼度の向上につながる。つまりCSRそのものと捉えられる。


 次回以降の連載で、CSRを取り巻く状況について詳しく紹介し、CSRが企業とともに社会をも変えていく考え方であることを示したい。CSRに興味を持った読者はぜひ、後述の参考文献を取り寄せてみて欲しい。

Posted by: きりせこ : January 25, 2004 02:16 AM

http://www.doyukai.or.jp/database/teigen/040116_2.pdf

なんかも参考になるかも

Posted by: きりせこ : January 25, 2004 02:21 AM

CSR(企業の社会的責任) ■ 広がる企業を取り巻くステークホルダー
■ ステークホルダーへの配慮と行動に力を注ぐ
■ メリットを生むCSR規格化の動きが進む

 

■ 広がる企業を取り巻くステークホルダー
 最近、新聞紙上でも「CSR」という言葉をかなり目にするようになりました。CSRは、Corporate Social Responsibilityの頭文字をとったもので、日本では「企業の社会的責任」と訳されています。
 “企業は社会のなかで活動し利益をあげているので、社会的な責任を負うのは当然だ”と、考える方も多いと思われます。では今、なぜ改めて企業が社会的責任のあり方を考え直し、責任を強く意識しながら行動することが重要な意味をもつようになったのでしょうか。責任という場合、“誰に対し、どのような内容の責任を負う”のかが問題になります。その相手と内容が次第に変化してきていることから、企業の社会的責任が改めてクローズアップされるようになってきました。
 企業活動は、法令を遵守して行うことが大前提になっています。また企業の存在価値は、利益をあげることにあることも事実です。したがって、企業の価値を測る尺度も、今までは、主に経済的な側面が中心になっていました。有用な製品やサービスの提供を通じて利益をあげ、できるだけ多額の税金を納めて、大量の雇用を創出する企業が高く評価されてきました。企業経営においても、どちらかといえば金融機関や投資家、取引先など、きわめて密接で直接的な利害関係をもつ相手に対して経営責任を負えば、舵取りをそれほど大きく誤ることもありませんでした。
 ところが情報の流通量が飛躍的に増え、社会が成長期から成熟期へ移行するに従い、利害の程度の差はあるものの、いわゆるステークホルダーと呼ばれる、企業と利害関係をもつ当事者の範囲も、きわめて幅広いものになってきました。具体的に企業を取り巻く、主なステークホルダーをあげてみると、次のようになります。

[顧客・消費者] …… 消費者、製品ユーザ、サービス受益者
[社会貢献] …… 地域社会、NGO・NPOなど
[資金調達] …… 投資家、金融機関など
[行政機関] …… 政府、地方自治体など
[雇用関連] …… 従業員、求職者、OBなど
[取引先] …… 仕入先、販売先など

  現代の企業は、これらの多様で大勢のステークホルダーに対し、これまで以上に密接な関係を構築し、維持する必要に迫られています。それは、法人、個人を問わず、すべてのステークホルダーが、それぞれの立場から企業を評価するようになってきたからです。



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■ ステークホルダーへの配慮と行動に力を注ぐ
 現在、企業は社会のなかで生きる存在として、最低限の法的、経済的な責任を負うばかりでなく、多様なステークホルダーに対して、さまざまな配慮をし、より積極的に広く企業の経営内容や経営姿勢を知ってもらうための行動を起こすようになりました。たとえば、投資家に深く企業を知ってもらうためのIR(インベスターリレーションズ)活動に力を入れることや、環境への細やかな配慮、社会貢献活動の強化などは、その典型的な例になります。
 企業は、こうした配慮や行動が、ステークホルダーの評価を高め、中長期的に見て競争力の強化につながり、経営基盤を強固なものにすることを次第に認識するようになってきました。そのため、具体的に次のような取り組みに力を入れるようになりました。

・ 顧客や消費者の信頼獲得
 市場において、消費者や顧客の信頼を獲得することは、企業の存在価値を高め、結果的に経営にもプラスに作用します。たとえば、最近、製品やサービスの安全性や適正な表示に関する消費者の関心は、今までになく高まっています。また、製品やサービスを利用する顧客に対するきめ細かなフォローも、企業の提供すべき欠かせないサービスとして認識されるようになってきました。こうした消費者や顧客のニーズに応える姿勢が、企業に対する親近感や共感を醸成することにつながります。


・ 法令や社会的規範の遵守
 コンプライアンスといわれ、企業が最低限負うべき責任の範囲です。しかし現実は、このことすら守れない企業が多く存在したことは、ご承知のとおりです。実際に法令に違反したり、社会規範や社会常識から著しく外れたりする行動が社会問題化すると、再び信頼を回復することがきわめて難しく、なかには経営破綻に追い込まれるケースもあります。そのため企業は、法令や社会規範を遵守する仕組みを組織内につくり、社内チェック体制の強化に努めるようになりました。


・ 企業統治の強化と情報開示
 コーポレートガバナンスといわれ、とくに低成長期を迎えると、従来の日本型の内部統制のあり方に綻びが目立つようになりました。たとえば証券会社の損失補填問題など、株主を軽視する行動を改め、より株主を重視する企業統治のあり方が求められるようになりました。そこで、監査役制度の活用や、社外取締役の導入、執行役員制の導入など、商法の改正によって、経営監視機能を強化し、経営の透明性を高める努力をするようになってきました。
また、IRに関する専門の部署や担当者を置き、ディスクロージャー(情報開示)に積極的に取り組む企業も増えています。


・ 環境への配慮
 日本の企業の環境保全や環境管理活動への取り組みは急速に進み、環境関連法を遵守することに加え、環境負荷を低減する環境マネジメントシステムを取り入れる企業も増えています。ISO14001の審査登録件数が多いことが、その証明になっています。こうした環境に対する配慮は、企業にとっての中長期的利益につながり、結果的に企業競争力の強化に結びつきます。


・ 社会貢献活動の強化
 近年、企業は、社員のボランティア活動への参加や地域社会とのコミュニケーションを図ることに力を注ぎ、NGOやNPOに対する支援にも前向きに取り組むようになってきました。とくに最近では、たんなる奉仕活動ではなく、NGOやNPOとともに活動することに重点を置く企業も増えています。こうした活動は、景気動向や経営状況によらず、継続的に行うことの難しさもありますが、消費者や社会に経営姿勢への理解を深め、信頼を獲得するのに適した方法といえるでしょう。


・ 従業員の支援
 企業にとっての従業員は、最も大切な経営資源です。そこで、従業員の能力を高め、仕事を通じてその能力を発揮できる環境づくりに力を注ぐことが、真の企業競争力を高めることにつながります。とくに少子高齢化社会の本格的な到来にともない、仕事と家庭の両立にも配慮する必要性が高まっています。また近年では、年功序列を重視した日本型の人事マネジメント手法から、アメリカ型の成果主義を取り入れた人事マネジメント手法へと移行する企業も多く、ヘルスケアばかりでなく、メンタルなケアも重要な課題になっています。

企業とステークホルダーとの関係


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■ メリットを生むCSR規格化の動きが進む
 これまで、ステークホルダーと代表的な取り組みについて触れてきましたが、こうした活動を真摯に展開することによって、結果的に企業は多くのものを得ることになります。
 その最大のものは、市場からの高い評価です。具体的には、CSRに取り組む企業を評価する動きが、株式市場で広がっています。CSRを企業分析の指標として取り入る投資のあり方を「社会的責任投資:SRI(Socially Responsible Investment)」といいますが、欧米では、環境や法令遵守、企業統治など、幅広い要素を取り込んだ投資信託商品が発売されています。また実際に、CSRに取り組む企業の財務に好ましい影響があるかどうかの研究も盛んに行われています。
 日本では、今まで主にメーカーなどが熱心にCSRに取り組んできましたが、最近では、金融機関が海外の大型プロジェクトファイナンスを実行する際、融資基準にCSRを加えるなどの動きも見られようになりました。
 そのほかにも、CSRは、企業ブランド価値の向上にも大きな影響を与え、消費者・顧客に対するブランドロイヤリティを高める効果があると考えられます。また、リスクマネジメントについても、コンプライアンスやコーポレートガバナンスの強化が、リスクの回避につながり、リスクマネジメントを強化することになります。
 さらに、企業ブランドイメージの向上や積極的な従業員に対する支援を行っている企業は、優秀な人材の確保に有利であり、真の競争力強化の源泉を企業内に確保することにもつながります。
 すでに国際標準化機構では、CSRマネジメントを規格化する動きを進めており、経済産業省も、2002年末に「CSR標準委員会」を設置しました。そして、経済産業省と日本経団連、民間企業8社が協力して、CSRの日本規格を2004年6月までにまとめることを決定しています。
 今後、企業は、ISO14001の取得の動きが急速に広がったように、規格化されると、取得の動きが加速するものと思われます。しかし、規格化されるかどうかは別として、CSRの根本は、あくまでも企業の社会に対する姿勢です。したがって、たとえば新たに「社員行動規範」を作成するなど、できるところから仕組みや体制を整えていく必要があると考えられます。

Posted by: きりせこ : January 25, 2004 02:23 AM

くんくんくん、新しいもののにほひ。
>CSRを企業分析の指標として取り入る投資のあり方を「社会的責任投資:SRI(Socially Responsible Investment)」といいますが
↑分析指標に取り入れるったって、どうやるんだ??
少々、興味あり。
前半にCSRは、「0,1」じゃなくて「量」として捉えるうんぬんかんぬんとありましたが、
どうやって量として捉えてるんだろうか。。
におうぞ、におうぞ。

CSRの定義はどうも困難極まりないようだから、
モジュールプロジェクトと同じ様に難しいことになりそうな気が。。。
まぁ、言ったもん勝ちなフィールドなのかもしれませんけど。

Posted by: もりぞー : January 27, 2004 10:46 PM

ぜひ、ここで平岡晋君のコメントを要求する。

Posted by: 末松千尋 : June 5, 2004 10:44 AM
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